2019年の「老後資金2,000万円問題」以降、資産形成の大切さを認識し、NISA制度に興味を持つ方が増えてきたようです。
NISA制度を活用するにあたっての悩みごとに「一般NISAとつみたてNISAのどちらを選択するのが良いか?」というものがありますが、迷いますよね。
というわけで、今回は、NISAとつみたてNISAの両方を使った私の経験から、それぞれの特徴や違い、向いているケース、私が両方を使った理由などを紹介します。
現在、私はつみたてNISAを使っていますが、NISAから変更した理由も紹介しているので、よろしければ参考にしてくださいね。
NISAとつみたてNISAの違い
NISAとつみたてNISAはどちらか一つしか選択できません。
2つのNISAについて、その違いを下記の表にまとめていますので、主な特徴をつかんでおきましょう。
NISA | つみたてNISA | |
対象商品 | 上場株式、投資信託、ETF | 投資信託(条件あり) |
購入方式 | 通常買付、積立 | 積立 |
年間非課税枠 | 120万円 | 40万円 |
非課税期間 | 買付年から最大5年 | 買付年から最大20年 |
口座開設期間 | 2023年まで | 2042年まで |
ロールオバー | 可 | 不可 |
特につみたてNISAは通常買付と比較して異なる点が多いので、しっかりと特徴を押さえておきましょう。
NISAやつみたてNISA制度の詳細については、金融庁や証券会社・銀行など、様々なところで情報が得られますので、そちらを参考にしてください。
NISAとつみたてNISAどちらが良い?
- 投資スタイルによる
投資スタイルは大きく2パターンに分けられ、それによりどちらがおすすめかが決まってきます。
また、個人的には、投資初心者の方は、知識・スキル・投資額などから、つみたてNISAが無難だと考えています。
NISAがおすすめの場合
- 120万円程度のまとまった余裕資金がある
- 投資信託・ETF以外に株式にも投資したい
- ある程度のリスクも許容範囲である
- 年5%以上のリターンを期待している
NISAは、年間120万円まで投資が可能ですので、ある程度の余裕資金を持っている方が対象になります。
また、投資先は上場株式以外に投資信託やETFと選択肢が多くあるので、株式をメインに一括投資したり、サブとして積立で投資信託やETFを購入することができます。
株式の場合は、株価の上下が大きいことが知られているので、リスク許容度が高く設定できる代わりに年5%以上のリターンも期待できることがあります。
個別株への投資は、素早い自己判断がものを言う世界でもあります。投資先の入念な企業分析や四半期ごとの決算内容、市場の動向を伺える知識やスキルも必要でしょう。
つみたてNISAがおすすめの場合
- 資金は40万円以内の少額投資をしたい
- 平均年利3~5%程度で長期的に運用したい
- 一度に分散できる投資法で運用したい
- 購入タイミングがよくわからない
つみたてNISAは名前の通り、積立型に特化したNISA制度です。
投資信託を毎月コツコツと少額から購入するため、銘柄・時間の分散投資ができます。
細かい銘柄選定や購入タイミングを計ることなどが不要なので、投資初心者の方はもちろん、本業で資産運用の時間がなかなか確保できない方にも向いています。
個別株と比較してリターンは控えめですが、非課税期間も20年と長く、リスク面から言っても比較的安全な投資法と言われているので、投資初心者の方にもチャレンジしやすい内容でしょう。
私のNISA活用履歴
- 2019年まで:NISA
- 2020年から:つみたてNISA
ここでは、私の失敗談からくるNISAからつみたてNISAに変更した理由と、NISA⇔つみたてNISAへの変更方法などをお伝えしていきます。
2019年まで:NISA
2017年からNISA制度の活用をスタートしました。
当時は投資初心者のため、NISA枠の一部は、何となく株主優待銘狙いで銘柄選定をしてしまい、こちらは大失敗でした。
クロス取引でもない限りは、株主優待狙いであっても長期で保有できそうな銘柄を選ぶのが良いと思います。
なぜなら、株主優待の中には、3年や5年以上保有していると優待内容がランクアップしたり、業績が悪いと優待自体がなくなってしまうことがあるからです。
個人的には、NISA枠で個別株を購入するのであれば、優待目当てではなく、5年以内に化けそうな銘柄を選んで5年保有し、非課税制度を効率よく利用するというのがおすすめです。
が、こちらは投資歴が浅いとなかなか難しいところですね。
Point:
この問題を解決するために、個別株は非課税枠期間を気にせず特定口座で売買することに決め、NISAからつみたてNISAへ変更することにしました。
2020年から:つみたてNISA
NISAからつみたてNISAへの変更は年毎なので、前年12月の証券会社が決めた期日までに申請を行うと、翌年1月から変更が適用されます。
変更申請は、多くの証券会社がホームページからできますので簡単です。
つみたてNISAは、非課税期間が20年間の長期投資が基本なのでメンテナンスがほぼ不要と感じています。
例え評価損益に上下があっても、目線が長期なので、目の前の評価損益に惑わされずにとにかく継続することが大切です。
実際、2020年に起こったコロナショックを乗り越えて、私の保有銘柄に関しては現在20%以上の含み益が出ています。
Memo:
つみたてNISAではありませんが、私がリーマンショック前から積立購入していた自社株(東証一部上場)は、一時含み損を抱えていましたが、数年後に投資金額の2倍になっていました。
積立購入に限らずですが、株などのペーパーアセットは業績悪化などを除いては、我慢が必要な場合もありますし、長期投資の場合はその側面がより強いでしょう。
まとめ
- NISAとつみたてNISAの選択基準は自分の投資スタイル
- NISA制度を効率よく活用するための銘柄選定はハードルが高い
- NISAとつみたてNISAは1年に1回変更できる
いかがだったでしょうか。
今回は、NISAとつみたてNISAのどちらを選ぶのが良いかのヒントをお伝えしました。
あなたはどちらを選択するのが良いか決まったでしょうか?
投資を始めたばかりのころは株価や市場平均などが気になって仕方ないこともあるかもしれませんが、目の前の損益に一喜一憂せず、無理のない範囲で、お得なNISA制度を活用してみてくださいね。
現在のNISA制度は2024年より新制度に変わる予定ですので、最新の情報をご確認ください。
投資は自己責任で行いましょう。
関連記事
つみたてNISAや一般NISAに使えるSBI証券のお得なクレカ決済に関する記事です。
-
-
SBI証券に投信クレジットカード積立が登場!つみたてNISAにも対応の三井住友カード
あなたは資産運用をしていますか?すでにしている方はどのようにしていますか? 楽天証券に続き、あのSBI証券でもついにクレジットカードで投信積立ができるようになりました。 これから投資を始めたい方や、資 ...
続きを見る
2020年のつみたてNISA年間投資実績の公開記事です。
-
-
【2020年】つみたてNISA年間運用実績公開|運用歴12か月目
私は2020年より、NISAからつみたてNISAに変更し、老後資金形成をスタートしました。 つみたてNISAに切り替えるにあたって気になることと言えば、やはり「運用実績」ですよね~ というわけで今回は ...
続きを見る
2021年上半期のつみたてNISA投資実績の公開記事です。 2021年も折り返し地点になりました。ありがち過ぎるセリフですが、早いですね。 私は2020年より、NISAからつみたてNISAに変更し、老後資金形成をスタートしています。 この記事では、これからつみ ... 続きを見る
【2021年】つみたてNISA上半期運用実績公開|運用歴18か月目
2021年のつみたてNISA年間実績です。丸2年間の運用実績の結果を公開! 2021年も終了したので、恒例のつみたてNISA運用実績の振り返りをしたいと思います。 ママようやく丸2年の運用よ さて今回は、2020~2021年の2年間、毎月コツコツと、年間約40万円ほどをつみた ... 続きを見る
【2021年】つみたてNISA4Q運用実績公開|運用歴24か月目